昨シーズンは、ずーっと低迷が続きサングレアルで最下位を脱出したもののあっという間に最下位へ”定位置”へ。
まあ、いろいろと考えさせられた一年だった。けど、競馬を嫌いになることはなかったし、逆に益々好きになれたし、そういう意味ではよかった。「あの馬をもっと早く獲っていれば・・・」とか思うことはあったけど、早めに指名しなかった自責の念に駆けて教訓にしていきたいと思う。
さて、2014-2015シーズン。雪辱を期すための20頭を無事に指名することができた。独り言のように指名した理由を解説していく。
1.ティルナノーグ【父・ディープインパクト × 母・バイコースタル 牡 松永幹】
意外に純1位指名は初の牡馬。これまでは、レーヴドスカー(2回)、ビワハイジ、ムーンレディとこれまですべて牝馬だった。狙っていたワケはないが、偶然にも牝馬だった。
そろそろ牡馬を。。。と思っていたところにバイコースタルを指名。
ノースヒルズ牡馬の1番馬の評されているが、何よりもこの馬の血統背景が魅力的。父・ディープインパクトはもちろんのこと、母系がゾクっとするほど素晴らしい。
確かに母父Gone Westはダービーを狙うには、微妙かもしれないが母系にはしっかりとNureyev、Irish River、Nijinskyと大種牡馬が名を連ね、Gone Westを補うには充分すぎるだろう。
そして、ミキオ厩舎。この馬でクラシックを獲れなかったら、今後獲れないという気持ちで戦うらしいので期待したい。
ドラ1ながら6/28 阪神芝1800mでデビュー予定。しかも、鞍上は武豊。でぃーぷオーナーのこちらもまたドラ1のポルトドートウィユも出走予定。いきなりのドラ1対決に盛り上がりが必至??ここで負けたら今シーズンも悪い流れになるような気がするので不退転の覚悟で勝利をもぎ取っていただきたい。
2.ワールドリースター【父・Admire Don × 母・ワールドリープレジャー 牡 松田博】
1位で消えるだろう馬が多々いた中での2位指名だったが、既定通り異彩のアルファベット表記のAdmire Don産駒。
松田博師が仰っているからではなく、自分もアドマイヤドンはダートだけではなく、芝でも通用できたと思っている。それは、今年の若葉ステークスを勝ったアドマイヤゼウスが証明してることだろう。
聞くところによると、松田博師のアドマイヤドンに対するハンパないため、この馬を気にかけるあまりに他の人気馬は印象が薄いらしい。また、松田博師が最後のクラシックということで、アドマイヤドンに合う繁殖牝馬を購入して、韓国に行って種付けしたという背景がある。
自分もその人と馬が繋げた和に入ってみた(笑)
3.レゲンデ【父・ディープインパクト × 母・ドナブリーニ 牡 石坂】
おかえりなさい、ですね。ジェンティルドンナ、トパーズに続く指名。
まさか3位で指名できるとは思わず。まあ、個人馬主のせいか情報がないのも影響の一つか。やはりなんやかんやで姉のジェンティルドンナは素晴らしい指名ができたと胸を張れる。なんせ、UMASAMURAI初の海外GⅠ制覇を成し遂げたワケで。
林正道オーナーだけに、矢作さんのところだと思っていたが姉に続き石坂さんのところ。姉は圧勝したオークスは距離不安が囁かれて3番人気に人気を下げただけあって、この馬も根本的にはマイル~中距離が合うと思うが、どう出るか。
ただ、血統は言うまでもなくよいハズ。Northern Dancer のクロスにLyphardのクロスありで変わらず姉同様に大きいところを狙えるだろう。
4.ドラゴンケーニッヒ【父・ディープインパクト × 母・カリ 牡 藤原英】
4位だけど無事に獲れてよかった。窪田芳郎オーナーが初仔ながら、セレクトセールで12600万円という高値を落札。
ワタクシの魅力は何といっても Alzaoの3×5のニックス。そして、母自身はアイルランドのマイルGⅠを制しておるが、母自身はドイツ血統。ドイツ血統はエイシンフラッシュの母系もドイツ血統ということで期待している。
夏は北海道で過ごし、秋くらりに入厩になると思うからじっくりと成長して欲しい。
この馬の血統表を眺めていたら、自分は Alzao と Caerleon と同い年ということに気付いた(笑)
5.デピュタント【父・ディープインパクト × 母・モアザンベスト 牝 佐々木】
ようやく牝馬。そして、ノースヒルズ牝馬の1番馬。
母父がGiant’s Causeway はStorm Catの直仔だから相性は全く気にする必要はないだろう。
この馬はセレクトセールで7000万円で牝馬としては高値で落札。それをノースヒルズが千代田牧場から購入したワケだから期待せざるを得ないし、全兄のタイセイドリームが4000万円と考えると破格の値段ではないか。
先日、無事にゲート試験にも合格。デビューの時期は不透明だけど、佐々木師曰く外回りがよいとのことなので、何としても年末と桜の季節には仁川の舞台にいて欲しいし、あわよくば樫の舞台へ。
佐々木厩舎に入るワケで、ノースヒルズで佐々木厩舎ならば、思い浮かぶのはあの馬・・・。早めに1勝を挙げて、秋以降に備えてもらえれば。
7.ベルラップ【父・ハーツクライ × 母・ベルスリープ 牡 須貝】
ゴールドシップで皐月賞勝ったときは「たまたまだろう」と思っていたが、今や「世界有数の調教師」の仲間入りを果たしているとは、自分の考えは浅はかなだったな・・・。
さてさて、この仔は”チーム・ジャスタウェイ”。「ハーツクライ産駒」「須貝厩舎」「福永祐一」
須貝厩舎でデビューの早い馬だったら、ゴールドシップやローブティサージュ、レッドリヴェールなどが挙げられる。いずれも新馬戦を勝ち、夏は休んで秋以降に備えているため、まず初陣を飾ってもらいたい。
その初陣は6月15日の東京でデビュー戦は負けられないだろう。ここにはドラフトでも人気になった他の評判馬が出てくるので、見ものではあるが勝って欲しい。
9.スームジュール【父・Distored Humor × 母・Summer Raven 牡 角田】
ここにきて初の短距離馬で、デビューも早め。角田厩舎には、シーイズトウショウ産駒もいるが入手した情報ではこちらの方が評判は上々。父・Distored Humorは1993年生まれで19歳の時の仔ということが不安材料ではあるが、母系は 母父 Summer Squallは A.P.Indyの半兄であり、さらにはRahy、Key to the Mintが入っていることでマイルくらいまでは持つだろうと思っている。
10.パピーラヴ【父・ディープインパクト × 母・ラヴアンドバブルズ 牝 国枝】
ここで一旦ランチブレークに入るため、大物を指名したかったため残っていたラヴアンドバブルズを指名。ダービー馬の全妹。
血統的には何も言う必要がなく、日本に合う牝系というのは間違いない。バブルガムフェロー、ディープブリランテ等しっかりとGⅠを勝てる血統。
母ドナブリーニと同じく Lyphard や Northen Dancer のクロスが入っているので、ディープインパクトと合うのは間違いないだろう。
11.アクセラレート【父・ステイゴールド × 母・オリジナルスピンⅡ 牡 佐々木】
意外にここにきての初のステゴ産駒ですね。
競馬王のキャロットクラブ社員のインタビューで「キャロットクラブ × 佐々木厩舎」はすべて勝ち上れているとお話されていたのが最後の決め手。評判もよくゲート試験はすでに合格しており、佐々木師の期待値も高いので活躍を見守りたい。
12.レッドアナベル【父・King’s Best × 母・アルレシャ 牝 安田】
指名した瞬間に一同から「シラネ」と軽くあしらわれたお馬さん。。。
母・アルレシャは祖母のレーヴディマンがあのレーヴドスカーの全妹。言わばレーヴドスカー一族。
そこに父は King’s Best。King’s Bestはエイシンフラッシュの父で、日本の馬場には確実に合うだろう。母父もMarjuはマルセリーナの母父である。
こんな血統背景で走らないワケがない。
東サラではまだ満口ではないことで自分にお金があれば出資したいくらい、そんなお気に入りの血統(笑)
13.クルミナル【父・ディープインパクト × 母・クルソラ 牝 須貝】
こちらも競馬王でキャロットクラブ社員の方が「キャロット所属の母の仔だと全馬勝ち上がっている」と調べてみると、個人馬主の方が所有されていた2頭はい ずれも未勝利のまま、地方へ転出。しかし、キャロットクラブ所有になるといずれも新馬勝ちしている。この順位ならば納得の指名。
5月生まれながら成長過程は順調で、このまま無事に夏を越えて欲しい。
ネオユニヴァースの兄がクラシック戦線で勝ち負けをしているが、父がディープインパクトに変わってよい方向に出るのではないかと思う。
ちなみに母はアルゼンチンのGⅠウィナー。
14.アダムスブリッジ【父・ゼンノロブロイ × 母・シンハリーズ 牡 石坂】
全姉のリラヴァティに続く指名。
昨季の大低迷の中、リラヴァティには大変お世話になった。特にチューリップ賞では耐えて耐えての3着で桜花賞に駒を進めるという素晴らしい競馬。父・ディープインパクトの半兄のアダムスピークは12月デビューだったが、この馬は姉同様夏の中京くらいでデビューかもし れない。
ただ、食が細いのが心配。しっかり食べてコツコツ稼いで何とか皐月賞へ駒を進めて欲しい。
15.ベッライリス【父・ディープインパクト × 母・ベッラレイア 牝 平田】
ベッラレイアが好きだったというよりもその父のナリタトップロードが大好きだった。
だから、去年に続き指名した・・・だけが理由でいいでしょうか?(笑)
というより、ベッラレジーナは基本的には走らないと言われるネオユニヴァース産駒牝馬でもしっかりとオークスに駒を進めてきた。結果は10着とPOGを”戦う”という意味では何の価値にもならないが、やはりナリタトップロードの血がオークスという舞台に立てるという血のロマンに感動した。
やっぱり、こうやって血を追いかけて、結果が出るとPOGはやめられないな・・・。
16.ウインオベロン【父・カネヒキリ × 母・エイシンベリンダ 牡 宮本】
ドラフト週に急きょリスト入りした馬。デビュー戦もしっかりと決まっていて、6/21阪神ダート1200m鞍上は松山弘平。
父に似ていてパワー型で、柔軟性があるという。性格も自分に似ていて素直とのこと。すんなりダートで2勝して芝に挑戦してみるのもおもしろい。
やっぱりこの時期でちゃんと走れているのも頼もしい限り。
17.トラストニーケー【父・ディープインパクト × 母・デアリングシスター 牝 池江】
ここまで残っていたか!が本音。池江厩舎の3頭娘のいずれかを獲得できればいいやと思っていたので。
父・ディープインパクトと母父・ファルブラヴの組み合わせはハープスターと同じ。この馬は母母父にDanzigが入っているので、マイルから2000mが守備範囲になると思う。体重も496kgくらいなので、力強く走ってくれれば。
18.オーサムレジェンド【父・ゼンノロブロイ × 母・パーソナルレジェンド 牡 藤原英】
結局今年も獲ってしまった・・・。結果はダートか未出走のまま引退とか、そういう可能性もあるがこの馬に関してはやはり指名しないと胸が引っ掛かるというか、なんというか。
ずっと獲らない方針だったが、募集価格が10000万円という母の仔の成績からしてはかなりの高値がつけられたこと。
この順位ならばダートで2勝くらいの結果で御の字だ。
19.フェスタジュニーナ【父・ステイゴールド × 母・ディアウィンク 牡 二ノ宮】
ここまで残っていたか!こちらも募集価格10000万円!18位と19位で20000万円(笑)
この仔から母産駒が社台ファームになった。ナカヤマフェスタだけで社台が気に入ったのか。理由が分からないが・・・。
血統的には母母父がデインヒル。去年も語らせて頂いたが、天皇賞春を連覇したフェノーメノには母父にデインヒルがいる。そこ繋がりで指名したが、散々たる結果。さらに His Majestyのクロス持ちもフェノーメノに似ている。
関東でしれっと稼いで東スポ杯制覇をまずは目指してほしい。身体も順調に成長しているみたいで、すでに山元トレセンまで来ているので。
20.ジェアンレーヴ【父・Montju × 母・レーヴディマン 牡 池江】
12位指名のレッドアナベルの伯父に当たります(笑)
20位での指名だからモンジューでもいいか的な発想で。昨年はチュカイオーナーに、今年はSum34オーナーにレンタルしているレーヴドスカー一族は俺は捨てていないよ的なメッセージを全オーナーに向けて指名した。
けど、この馬の募集総額は8000万円(1口20万円)とわりと高め。モンジュー産駒はこれまで日本の馬場には合っていないが、母の全姉産駒たちが母系は合うよと証明済み。
ただ、5月生まれでどうなるか。
お気づきの方もいるが、なんとキングカメハメハ産駒がゼロ。リスト化にした時でさえ、少ない頭数だったのに上位で消えていけばゼロになるか。
実は、キングカメハメハって最近気付いたのだが種牡馬のリーディングは上位かもしれないがクラシックで結果を残せているのって・・・?という肝心なところに気付いてしまった。
今年の日本ダービー&オークスに駒を進めたのって36頭中(ウインフルブルームを含む)3頭。オークスに至ってはゼロ。
※3頭=トゥザワールド、タガノグランパ、スズカデヴィアス
種付け数と活躍している馬の比率を考えるとそんなに積極的にいかなくても・・・という結論に至ったワケ。現に牡馬でクラシックを勝った馬はおらず、ローズキ ングダムの日本ダービー2着とトゥザワールドの皐月賞2着が最高順位。牝馬だったら、アパパネが牝馬3冠達成しているが。
ちなみにリストにはキングカメハメハ産駒は9頭入っていて、本当に欲しかった馬は2頭くらい(母グローリアスデイズ=>でぃーぷオーナー、母レーヴドスカー=>Sum34オーナー)。他の7頭は指名された馬ややっぱり手が出なかった馬。
あくまでこれは完全な個人の見解なので、もちろん他のオーナーがたくさんのキングカメハメハ産駒を指名されているが、それがどうとか言っているわけではなく、昨季の不振を何とか打開した1つの手段にしかない。
その点を予めご理解頂きたい。フジキセキのようにずっとクラシック勝てなかった種牡馬がいきなりイスラボニータを輩出する可能性があることを考えると、今季にキングカメハメハ産駒がクラシックで爆発するかもしれない。それが競馬なんだし。
そして、総評すると全体を通してインパクトが強い馬はいないだろう。
他のオーナーの指名馬を見てると今季も最下位かなと思うくらいに他のオーナーのラインナップは素晴らしいものがある。
そう思っていたけど、個人的には指名できなかった馬がいたのはもちろんあるが、”あるポリシー”を貫いてこうなった。だから、この20頭は自分らしく、そして今の自分の最高の20頭だと思う。
もう1回ドラフト会議をやったとしてもまたこの20頭を指名するだろう。
この20頭でも結果が出なかったらまた考えよう。
以上、例年になく長文になっちゃった。ここまで読んでくれた人には感謝。
さらにコメントくれた人にはさらに感謝。
では、皆様の指名馬がまずは無事に過ごせることを祈念して、また来年!
※今年はコラムを数本書けるように。。
P.S 指名しようと思っていたが指名できなかったお馬さんたち(指名すらされなかった馬)
・ディープインパクト × スズカローズマリー 牝 橋田 / ディープインパクト × ローマンスズカⅡ 牡 橋田
⇒ 古くからの自分をよく知る人ならお気づきかもしれないが両馬とも過去の指名馬のスズカフェニックスが近親にあたる。指名するなら、両馬セットと思っていた が16位くらいの時点で実現に至らず諦めた。スズカのオーナーがディープインパクトの高い種付け料を支払って産んだ仔だけに注目はしていたが、残念ながら 指名ならず。
・ディープインパクト × ピンクカメオ
⇒こちらも古くからの方で「あっ!」と思った方はさすが。指名に至らなかったのは、「社台ファーム × 金子真人HD」の成功例が極端に少なすぎる。ただ、それだけ。ちゃんと探せばいるのかもしれないが、あまりいい印象がない。
ちなみにピンクカメオの半妹のカウアイレーンが来年ディープインパクト産駒で登場。社台レースホースで栗東所属。誰も指名しないでね。
・ディープインパクト × ムーンライトダンス 牝 加藤征
⇒もうこれはね、仕方ない。パリーアークのリベンジを果たしたかったが、如何せん加藤征厩舎との相性が悪すぎる。リベンジの気持ちは高かったが、そこまで遊べる余裕がなかった。
※そのパリーアークは5/31の未勝利戦で勝ち上がった。しかもダートで。